2020年06月04日

自動車整備工場の種類・業務内容について

自動車整備工場は「ディーラー系」や「民間」などの属性によって業務内容に違いがあります。整備の仕事に興味がある人は、この違いを理解し、希望するキャリアプランに合わせて職場を探したほうが良いでしょう。

「ディーラー系」と「民間」の違いを把握したうえで、「認証工場」と「指定工場」の差を理解するとスムーズです。ぜひこの記事を参考にしてください。

自動車整備業について

最初に自動車整備業と何か、概要と役割について解説します。

自動車整備業とは

自動車整備業は、自動車を整備する業種で、メンテナンスや修理、車検が業務内容です。特定のメーカーとの関係性がある「ディーラー系整備工場」と、メーカーのしばりがない「民間整備工場」に分かれます。

自動車整備業の概要と役割

「ディーラー系整備工場」と「民間整備工場」とは別に自動車整備業は大きく2つの形態の工場に大別されます。
「認証工場」と「指定工場」です。認定工場は主に分解整備をおこない、指定工場は分解整備に加え車検もおこなうことができます。
どちらも看板を掲げるためには国からの許可が不可欠です。詳しくは「認証工場と指定工場の違いは車検時に出る」の項で解説します。

ディーラー系整備工場の概要と業務内容

そもそもディーラーとは

ディーラーは特定のメーカー(あるいは販売会社)と特約店契約を結んだ販売店です。ほとんどの場合、販売だけでなく、点検整備や車検などアフターサービスも実施。中古車販売会社のなかにも、ディーラー系の会社があります。

ディーラー系整備工場とは

  • ディーラー系の業務は特定メーカーのみ
    特約店として契約を結んでいる、特定メーカーの自動車の整備点検・修理に関する業務をおこなう整備工場です。
  • ディーラー系整備工場の業務内容の特徴
    リコール時の修理対応やディーラーオプションの取り付けなどは、ディーラー系ならではの業務です。特定メーカーの整備業務が中心なので、そのメーカーに関する深い知識とスキルが身に付きます。該当メーカーの最新情報が把握でき、そのメーカーに特化した仕事がしたい人に向いているでしょう。

このような整備工場では、基本的に「営業」「サービスフロント」「整備」と、所属する部署で業務が明確に分けられており、整備士は整備の仕事に集中できる環境です。

ほとんどの場合、板金塗装は民間整備工場に外注されるので、板金塗装の仕事を目指す人には向かないかもしれません。整備士からサービスフロント・営業へ異動の可能性があり、キャリアプランの選択肢があるのは魅力です。

ディーラー系整備工場のなかにも、点検整備・修理メインの「認証工場」と、車検の完成検査までおこなえる「指定工場」が存在しますので、この点もチェックしたほうが良いでしょう。
※「認証工場」と「指定工場」の違いは、別の項で解説します。

民間整備工場の概要と業務内容

自動車整備工場の種類・業務内容について

民間整備工場はメーカー限定なし

特定の自動車メーカーに限定されずに修理・点検整備をおこなうのが、民間整備工場です。扱うメーカーが多彩なだけでなく、会社の規模も多様。少人数で運営している工場では、整備士が営業的な業務や事務的業務をおこなう場合もあります。

民間整備工場の業務内容の特徴

業務範囲は工場によって違いが大きく、修理だけの工場から板金塗装までおこなう工場まであり、なかには車検がメインの工場も存在するようです。業務範囲の幅が広いので、整備士として働く場合の仕事内容も工場によって大きく違ってきます。

さまざまなメーカーの自動車を整備したい人や、板金塗装も含めて整備業務に携わりたい人の場合、職場としては民間整備工場が良いでしょう。ただし、工場によってメイン業務や得意分野が大きく異なります。自分の将来の希望と就職先候補の整備工場の業務内容がマッチしているか、調べておくことが大切です。

認証工場と指定工場の違いは車検時に出る

自動車整備工場の種類・業務内容について

分解整備をおこなうためには、地方運輸局長の「認証」が必要となります。この認証を受けて点検整備・修理がおこなえるのが「認証工場」、このなかでさらに車検までおこなえるのが「指定工場」です。

認証工場は自社工場で車検完了できない

認証工場は、自社工場のみで車検を完了させることは不可。車検を完了するには、対象自動車を陸運局に持ち込んで検査をしてもらいます。

指定工場では車検検査ラインあり

指定工場は、工場内に検査ラインがあり、陸運局に代わって車検検査が可能です。検査後に必要書類を陸運局に持ち込めば、車検証が発行されます。

2020年の基準の変更について(特定整備)

2020年4月1日、改正道路運送車両法が施行され、それにともないこれまでの分解整備の範囲が拡大されました。あわせて名称も「特定整備」と変更となり、「電子制御装置整備」として先進の安全技術の校正作業、センサーが装着されたフロントバンパーなどの脱着、ガラス交換も対象となりました。

自動車業界の安全技術の進化は、整備工場の基準にも影響を及ぼしているようです。新制度は施行日から4年間が経過措置期間で、この間は従来の認証で事業を継続して問題ありません。

認証工場と指定工場の違い・仕事内容を解説

おわりに

「ディーラー系整備工場」と「民間整備工場」では仕事の範囲やキャリアプランに違いがあります。就職先として検討する場合、将来の希望をよく考えて選択するのが良いでしょう。

また、分解整備・点検ができる工場は、車検ラインの状況で「認定工場」と「指定工場」に分かれることも覚えておいてください。