2020年05月27日

【自動車整備士の給料・年収】仕事内容、資格、平均年収について

自動車に触ったり最新の機械の仕組みを知ったりすることが好きな方にとって、魅力的に映る職業の一つが自動車整備士ではないでしょうか?
自動車整備士は、国家資格を活かして自動車のメンテナンスや修理をおこなう仕事です。

この記事では、自動車整備士の仕事や働き方について詳しく解説します。また、整備士として年収アップを目指す方法についても解説しています。

自動車整備士の仕事内容

まずは、自動車整備士の仕事内容について見てみましょう。
具体的にどのような仕事をどんな職場で担うのかをイメージすることで、自動車整備士がどのような仕事なのかを理解できます。

仕事内容

自動車整備士は、自動車の修理や点検・メンテナンスを担う仕事です。

具体的な業務には以下のものがあります。

点検……日常点検、定期点検、車検
分解整備……パーツを自動車から取り外しておこなう修理・改造業務
板金・塗装……自動車のボディ(車体)の修理や塗装業務
その他……タイヤやバッテリー液などの消耗品交換、オーディオなどオプション品の取り付け、お客様対応(フロント業務)、部品の発注など

専門的な知識や技術を必要とする専門職であり、「1級自動車整備士」「2級自動車整備士」「3級自動車整備士」「特殊整備士」などの国家資格を取得して自動車整備の仕事をする人のことを一般的に「自動車整備士」と呼びます。

主な勤務地

自動車整備士の勤務先は、自動車整備工場やカーディーラーが大半です。近年では、サービスとして修理をおこなうガソリンスタンド、車検を専門とする工場、自動車塗装ショップなども増えており、活躍の幅が広がっています。

勤務環境

自動車整備士の男女比率は、男性が9割以上にものぼり、男性中心の職場となっています。
自動車整備士は重いものを持ったり動かしたりするために、筋力や体力が求められることが、男性比率が高くなっている主な理由です。
しかし、近年は女性ならではの気配りや細やかな気づきが重要視される傾向もあり、少しずつではありますが女性自動車整備士の人数が増加傾向にあります。

自動車整備士の年収

【自動車整備士の給料・年収】仕事内容、資格、平均年収について

仕事として選ぶ際に、大半の方が気になるのは収入面ではないでしょうか。

厚生労働省が発表している「平成30年賃金構造基本統計調査」のデータから、自動車整備士の収入の目安がわかります。ここでは、この調査から、従業員10名以上の企業に勤める自動車整備工に関する主な平均データを見てみましょう。

月収 29.4万円
賞与(年間) 73.9万円
平均年齢 36.8歳
勤続年数 11.4年

以上の表から自動車整備士全体の平均年収を導き出すことができます。

(平均年収)29.4×12+73.9=426.7(万円)

日本の会社員全体での平均年収は約420万円といわれているので、ちょうど全体の平均値くらいの年収ということになります。

また、厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、一般企業に勤める労働者の平均年齢が男性42.1歳、女性41.2歳となっています。自動車整備士の平均年齢は36.8歳なので、比較的若い人が多い仕事といえます。

しかしながら、以上のデータはあくまで平均値としてのデータです。
条件によって給与の大きなばらつきなどは見られるのでしょうか。これ以降は、給与のばらつきについて、掘り下げて紹介します。

自動車整備士の給与は幅がある?

ここでは、会社の規模、年代、男女別の給与の幅について検証していきます。

引き続き厚生労働省の「平成30年度賃金構造基本統計調査」に基づいて、3つの項目における賃金の違いについて解説します。

規模別

自動車整備士が勤務する企業の規模別による年収の違いは、以下の通りです。
傾向としては、企業の規模が大きいほど、給与の額が大きくなることが確認できます。

従業員数 給与(月額) 賞与(年間)
1,000名以上 32.8万円 94.2万円
100~999名 28.7万円 81.5万円
10~99名 28.7万円 52.1万円

年代別

年代別に収入を比較すると以下のようになります。
10代や20代前半での給与水準は低めですが、年代が増すにつれて給与水準が上昇します。
「平成30年度賃金構造基本統計調査」では男性の自動車整備士に対して年代別で見た平均給与を公開しています。

年代 給与(月額) 賞与(年間)
~19歳 17.9万円 11.9万円
20~24歳 20.2万円 44.6万円
25~29歳 23.2万円 76.5万円
30~34歳 26.0万円 83.3万円
35~39歳 28.6万円 88.8万円
40~44歳 29.6万円 91.0万円
45~49歳 31.3万円 91.1万円
50~54歳 31.4万円 87.9万円
55~59歳 30.2万円 77.4万円

男女別

自動車整備士の男女別で見た収入の違いは以下の通りです。
平均値としては、男性の方が多い傾向であることが確認できます。

従業員数 給与(月額) 賞与(年間)
男性 26.1万円 74.3万円
女性 23.1万円 50.0万円

給料・年収を上げるには

【自動車整備士の給料・年収】仕事内容、資格、平均年収について

ここまでで、自動車整備士の年収の平均値がわかりました。ここからは、平均以上の給料・年収を得るにはどうすればいいのか、年収を上げるためのポイントを2点紹介します。

独立して整備工場を経営する

年収をアップさせるための方法の一つは、独立することです。

独立して整備工場を持ち、事業を軌道に乗せることにより、収益をどんどん伸ばしていくことができます。 ただし、独立をするためには、資金と資格保有者の雇用が必要です。

資金面でいえば、ある程度の広さの工場、設備、従業員などが必要で、最低でも2,500万円以上のまとまったお金が必要になります。

また、整備工場を運営するには地方運輸局長の認証を受ける必要があり、その認証を受けるためには、例えば従業員が2~4人の工場であれば整備士は1名以上所属することなど、従業員に対しての有資格者の数が決められています。

資格を取得する

整備士は上位の資格を取得すればするほど仕事の幅が広がるので、給与にも反映されます。
例えば、3級自動車整備士の資格を持っているのであれば、2級・1級と上位の資格を目指しましょう。
自動車整備士の資格は、以下の場面でも役に立つので自動車整備士をする以上は取得しておきたい資格です。

(自動車整備士資格が役立つ主な場面)

  • 自動車メーカーなどの設計業務に就職する際に有利になる
  • 保険会社の技術アジャスターや航空会社の整備などの仕事に就く際の知識の土台として活用できる

自動車整備士になるには?

上記にて説明した通り、自動車整備士として活躍するために取っておきたいのが自動車整備士資格です。
では、資格を取得するにはどのような方法があるのでしょうか。資格を取得するには主に3通りの方法がありますが、どの方法を採るかによって合格率が大きく異なります。

専門学校に通う

最も合格率が高いのが、自動車整備士になるための専門学校に通う方法です。
通常、自動車整備士は3級から資格を取得する方法がありますが、専門学校に通えば2級から受験することができます。
専門学校に通って2級自動車整備士を目指す場合には、合格率はおよそ9割以上となっており、かなり高確率で合格できるでしょう。

整備振興会の講習を受ける

自動車整備工場などに勤めて、整備振興会の講習を受けてから資格を取得する方法もあります。整備振興会の講習は、整備工場に勤める資格未保有者を対象に開かれる講習です。
整備振興会の講習を受けた人の合格率は、60~90%と、高い合格率を誇っています

独学

自動車整備士の資格を独学で目指す方法もあります。
独学は、学習のためにまとまった費用が掛からないことや、自分の時間の都合に合わせて受験できるというメリットがありますが、合格率は20%~40%程度と低めの水準になってしまいます。

資格の取得方法について詳しく知りたい方は、「自動車整備士とは?必要な資格・種類・取り方について」の記事にて詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

おわりに

自動車が好きな方が興味を活かして働ける自動車整備士は、整備工場だけではなくガソリンスタンドや車検工場など活躍できる場所が広がっています。
自動車整備士全体の平均年収は、労働者全体の平均年収とちょうど同じ程度の約420万円です。ただし、上位資格の取得や独立などにより高収入を目指すこともできるため、仕事をこなしながらキャリアアップを狙っていくのもおすすめです。